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生理前は食欲が止まらない!その原因と食欲を抑える方法を徹底調査!
女性にとって生理は憂鬱なものです。生理前・生理中は特に不調になる人も多いのではないでしょうか?今回はその中でも、生理前に起こる食欲にポイントを絞り調査しました。食欲の原因やそれを抑える方法を理解して、憂鬱な生理も賢く乗り越えましょう!

目次
「過食症?」その食欲、生理前ではありませんか?
最近何だか食欲が止まらない。無性に甘いモノが食べたくなったり、スナック菓子を一袋平らげてもスッキリしない…。そんな収まらない食欲に悩んでいることはありませんか?食欲はお腹が減っている時だけではなく、仕事や日常のストレスでも出てきてしまうものです。
けれどもそれが決まった時期ある、もしくは異常な程に食欲が止まらないのであれば、原因は別にあるかもしれません。
食欲が止まらない「時期」ありませんか?
何となく食欲が止まらない時期は決まっている。そのタイミングはいつからですか?もし生理前にその時期が重なっているのならば、それは生理が原因で起こっている不調の症状の一つです。後に説明しますが、止まらない食欲の他にも生理前・生理中は不調が多く出てくる時期です。原因と対策を調査してみました。
生理前に食欲が止まらないのはなぜ?
生理前の不調は、ホルモンバランスの乱れからが主な原因となっています。赤ちゃんがいつ来てもいいようにと、妊娠の準備をする私達の体は約一ヶ月に一度の生理で体の中が大忙しです。この時の体の中の変化が、気分の変化や体の変化と様々な影響と一緒に表へと出てくるのです。
生理前は女性ホルモンが乱れてしまう!
生理前になると女性特有のホルモンの分泌バランスが変化します。妊娠するための体を整える「黄体ホルモン(プロゲステロン)」と、女性の体を整える「卵胞ホルモン(エストロゲン)」が変化します。また血糖値を調整するホルモン「インスリン」や、気分を整える物質「セロトニン」の量にも影響が出てきます。
この状態が、生理前の不調の原因です。また、逆に「プロスタグランジン」という成分が強く分泌されると吐き気や憂鬱感で食欲は減退します。この物質は、生理中に強く出る生理痛の原因物質ですが、生理前に多く分泌される場合もあります。
「生理前」いつから食欲が止まらない?
「いつから?」生理前・食欲の危険タイミング
この症状が出てくるのはいつからでしょう、それは黄体期と呼ばれる時期からです。月経の周期が28日であれば、およそ生理の始まる14日前が目安です。これは排卵のタイミングで、排卵によって女性ホルモンのバランスが変化していきます。この症状はPMS(月経前症候群)と呼ばれています。
黄体期の中でも生理の直前~十日前くらい(個人差はあり)から「イライラ」「落ち込む」「食べたい」「肌荒れ」などの症状が出てきます。食欲がこの時期に重なるのであれば、PMSの可能性があります。黄体期かどうかは、基礎体温をつけていくと分かりやすくなります。
生理前、生理中「あるある」症状
生理前の不調にはこんな可能性も
先程まとめたPMS(生理前症候群)の症状は人によって様々です。種類も、重さも個人差があるので、日々の暮らしの中で原因が分からなかった不調も、いつから症状が出ているか気にしてみれば「もしかしてPMS?」と言う可能性もあり、対策は可能です。
こんな症状が出たらPMS?
普段の暮らしの中では気にならないのに何故か「生理前」だけイライラ、肌が荒れやニキビ、ふらふらする、胸がはって痛い、頭痛や腰痛、集中力が続かない、気持ちが塞ぐなど…。抑えるのが難しい食欲以外にも、こんな不調が見られるのであれば、PMSかもしれません。食生活や日常生活の改善で症状が解消の可能性はあります。
PMS(月経前症候群)と食欲の関係
ホルモンが原因で食欲が増加!
ホルモンについてもう少し詳しく見ていきます。生理前は黄体ホルモンの分泌が増加します。「蓄える」事がメインのホルモンであるこちらは、妊娠に備えて「栄養」「脂肪」「水分」を備蓄します。この結果血糖値が下がりやすくなり、甘いものが食べたくなってしまいます。逆に卵胞ホルモンは分泌が減ることで、自律神経などの調整が崩れイライラの原因になります。
イライラ気分を抑えるためについつい食に走ってしまう、それが生理前の食欲の正体です。暮らしの中で自然に感じる食欲と、中身は一緒です。インスリンが鈍って血糖値が下がったり、セロトニンが減少して落ち込んだ気分も、食欲を呼びます。
血糖値も食欲には関係あり!
ダイエットの時に耳にするようになった「血糖値」は、血液内のブドウ糖(グルコース)の濃さを示す数値です。この数値が上がれば「お腹いっぱい」下がれば「お腹すいた」と感じます。この血糖値の急上昇を抑えるコト、上手く付き合うことで、食欲も上手にコントロール出来るのです。

血糖値と食欲、急上昇と急降下に注意!
血糖値と食欲の関係とは?
生理前は、血糖値を下げるためのホルモン・インスリンの働きが鈍くなります。「血糖値が下がっている」=「お腹が空いている」なので、ごはんを食べると「血糖値上昇」=「お腹いっぱい」という状態になります。
この時に上がった血糖値を下げるために分泌されるのがインスリンなのですが、生理前のホルモンの変化ははこの効果を抑える傾向にあり、低い効果でなんとか血糖値を下げようと、インスリンは大量に分泌されてしまいます。すると再び血糖値が急に下がって「お腹が空いた」の状態になってしまうのです。
血糖値の急上昇は急激な食欲の危険!
暮らしの中のストレスを食にぶつける行動、ドカ食い・早食いなどは血糖値を急激にあげてしいます。この結果、血糖値を抑えるためにインスリンの大量分泌を呼んでしまいます。
一気に食べると満足感を得にくいだけではなく、急激なインスリンの効果で体に負担もかかります。すぐにお腹が空きますし、インスリンは糖分を脂肪として貯めてしまうので、肥満の原因にもなります。
生理前・カラダの中は妊娠準備中!
生理前はカラダが妊娠に備えている状態
生理前が始まるまで、私達のカラダは妊娠に備えている状態です。ホルモンなどの変化でカラダは栄養を蓄え、食欲が増して更に燃焼しにくくなります。イライラや憂鬱など気分も不安定になるため、個人差はあれど本当にツラい状態です。そこで「これは生理前だから!」と自分に言い聞かせることで精神的に楽になる部分はあります。
妊娠せずに生理が始まれば、このホルモンの変化は元に戻り体も生理の準備に取り掛かります。生理中はまた別の症状が出ますので、そちらも対処方法は別にあります。
抑えるのが難しい生理前の食欲対策
生理前の症状をひどくすると言われている習慣は全部で5つです。冷え、ストレス、飲酒朱・喫煙、バランスの悪い食事、運動不足です。この習慣があると、症状が悪化して余計に食欲を感じる可能性があります。ではいつからこの習慣を変えていけばいいか、答えは、生理前だけではなく暮らしの中で自然に習慣づけていく必要があります。
ストレスを解消して、食欲を抑える
暮らしの中で感じる強いストレスや睡眠不足はPMSを悪化させ、余計に食欲を呼びます。日常や仕事のストレスは小まめに解消するため、アロマや入浴、軽い運動などがおすすめです。アロマはリラックス効果のあるものや、柑橘系は食欲を抑える効果もあります。入浴など体を暖めるのも、症状を和らげる手助けになるので食事も温かい物を取り入れてみて下さい。
生理前の飲酒・禁煙・運動
生理前の肝臓はアルコールの代謝が鈍くなるので、飲酒も控えたほうが懸命です。喫煙はニコチンが血流を鈍くさせて、ホルモンの分泌を妨げます。ビタミンなどバランスの良い食事や適度な運動は血糖値を安定させたり、太陽光を浴びて運動する(もしくは暮らしの中で動く機会を増やしていく)ことによってホルモンバランスを整える効果があります。
「食べ過ぎ」も「食べなさすぎ」もNG
食べ過ぎ・食べなさすぎで起こる悪いコト
早食い・食べ過ぎは血糖値の急上昇をはじめ、カラダへの負担は大きいものです。けれども「食べなさすぎ」も大きな問題を抱えています。食欲に負けないようにと逆に食べるのを控えて食事を抜くと、悪い点が二つ。
一つは我慢のしすぎによる反動のドカ食いの危険、そしてもう一つは食事を抜いたことによるって、からだが「いつから栄養を取っていないだろう?」と危機感を覚えて、次の食事で一気に血糖値を急上昇させてしまうことです。血糖値の急上昇は先に書いたとおり、インスリンの大量分泌で早めの空腹などを呼んでしまいます。
食欲との良い関係「食べて良いもの」
それでは、食べても大丈夫なものとはどんなものでしょうか。止まらない食欲と上手く付き合う食材や、その食べ方を見てみましょう。暮らしの中に上手く取り入れることによって食欲を抑えることが出来ます。
血糖値上昇を緩やかに・腹持ちの良い食べ物
食物繊維が豊富な食べ物は、PMSによる便秘を解消させ血糖値の上昇を緩やかにします。野菜や食べ物などがその代表で、食物繊維の多いものは満足感や消化までに時間がかかるのも食べ過ぎ防止になります。また、砂糖は血糖値を急激に上げてしまいますので、日々の暮らしの中で甘いものが欲しい時は、ドライフルーツなど砂糖不使用の自然なものがおすすめです。
砂糖を控えて「いつから砂糖がなくても大丈夫になっただろう?」と脱・砂糖暮らしをしてみるのもいいかもしれません。
栄養素が補給できるもの
次の項目で詳しくまとめますが、ビタミンなど必要な栄養素が不足している時も私達は食欲が湧いてしまうものです。生理前はビタミンB6、鉄分、トリプトファンと呼ばれる栄養素が不調を改善させてくれます。バナナやナッツ、チーズ、ドライフルーツなどに含まれており、上手に取り入れていけば症状は改善していくかもしれません。
温かい・ローカロリーな食べ物
冷えも生理前症候群の大敵です。冷たい飲み物や体を冷やす食べ物を避け、冬を待たずにいつからでも、できるだけスープなど温かいもの、生姜など体を温めるものを取り入れます。また、どうしても食欲を抑えられない時は、豆腐や野菜などローカロリーなものでお腹を満たすのもおすすめです。
必要な栄養素で生理前の体を大事に
生理前の不調を改善させる栄養素は三つ、ビタミンB6、鉄分、トリプトファンです。この三つの効果とそれが多く含まれている食品をまとめてみました。いつからはじめても遅くない、健康的な生活を心がけながらこれら取り入れることで、生理前に限らず、暮らしの中にメリハリが出てきます。
ビタミンB6はバナナなどに多く含まれている栄養素で、女性の体を整える「卵胞ホルモン(エストロゲン)」の代謝に関係しています。この卵胞ホルモンが安定することで、PMSを整える手助けになります。鉄分は心を安定させる物質「セロトニン」に関係します。この栄養素によって気持ちが安定するという研究結果も出ています。
鉄分は、プルーンやレバー、牛肉などに多く含まれています。トリプトファンは「セロトニン」の材料で、私達の気持ちを安定させるのに必要です。豆類やナッツ類に多く含まれています。豆腐・豆乳などもオススメで、含まれているのはセロトニンや女性ホルモンに構造の似た「イソフラボン」です。こちらも上手く取り入れたいですね。
ツラい食欲にお茶や鍋料理などはいかが?
食欲が抑えられない時は、温かいものを食べたり飲んだりして食欲を誤魔化したり満足感を大きくするのもおすすめです。冬場に限らず、夏場でもクーラーが多くなってきた暮らしの中では温かいものは大切。食欲を抑えるためにもいつからでも重宝します。
カフェイン少なめのあたたかい飲み物
生理前に限らなくとも、食欲が抑えられない時はあります。食事の時間でない時は、温かいお茶などを一杯飲むと落ち着くこともあります。この時注意したいのは、コーヒーなどカフェインの含まれているものはPMSに影響があるので控えたほうが無難なことです。黒豆茶やルイボスティー、麦茶や白湯などがカフェインの少なめな飲み物です。
満足感抜群!鍋や汁物
鍋は野菜やきのこ、豆腐がたっぷりとれて体もあたたまり、早食い防止にもなってしまうダイエットの優等生料理です。なので、この生理前の食欲にも十分お役立ちです。材料を切って煮込むだけという手間の掛からなさもおすすめポイント。味にバリエーションもあり飽きにくいので、ヘルシーな食材を自分好みの味に調整して食べるのは満足感もあります。
我慢できない食欲には「回数」と「質」
どうしても生理前の食欲に勝てそうにない時は、食事の間に適度な間食をはさみます。とは言ってもダラダラ食べずに「いつからいつまでの間に一回、これを食べよう」と決めてから。食事の間隔が長くたくさん食べてしまうのであれば、全体の量を変えずに回数を増やしましょう。
食欲が止まらない時はスナック菓子や甘いジュースは避け、ナッツ類やチーズなどをちょい食べします。カロリーの決まった「つなぎ」があると思えば、食欲から来るイライラや、我慢のしすぎからくる爆発も抑えられます。上手に栄養のある間食を取り入れます。
誰にでも起こること、自分を安心させる
生理前の不調が多いと「こんなにツライのはもうイヤ!」と爆発したくなる時もあります。そんな時に、PMS(生理前症候群)やその症状と原因を理解しておけば、「自分の体の中は今こんな状態なんだ」と納得することが出来ます。そうすることで、止まらない食欲やイライラなども比較的冷静に付き合えるようになります。
普段の「くらし」から生理前の食欲対策を!
「生理は必要なこと」そうは思っても、生理に関係する不快な症状は正直付き合いたくないものです。そのうちの一つ、止まらない食欲はホルモンの乱れからやって来ます。イライラから来る食欲、血糖値の低下からくる甘いものへの食欲は、普段からの食生活や日常生活の改善で十分対策ができます。
栄養素を考えた食生活やストレスを減らすための睡眠や気分転換、適度な運動によってこの食欲を上手く乗り越えましょう。