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花言葉が「愛慕」のひまわり!「愛慕」ってどういう意味なの?
夏の風物詩「ひまわり」の花言葉は「愛慕」。その他に「崇拝」や「あなただけを見つめている」などひまわりの花言葉は深い愛情を感じさせるものばかり。しかし「愛慕」とはどんな意味なのでしょう?「ひまわり」の花言葉の由来と、花言葉「愛慕」の意味についてまとめました。

目次
花言葉のある素敵な暮らし
日々の暮らしの中にお花があるととても素敵です。華やかな気分にさせてくれますし、落ち込んだときにも元気を分け与えてくれます。それらのお花ひとつひとつが意味を持っていることを知れば、よりいっそう素敵な暮らしが送れるかもしれません。
もちろんそれだけではなく、プレゼントをする際にも花の意味や花言葉を知ることはとても大切。気持ちと正反対な花言葉の花を贈ってしまったと後になって気がついてはガッカリしてしまいます。もしも贈った相手に伝わらなかったとしても、やはり花言葉の意味や由来などは知っておいたほうが良いでしょう。
花言葉って?
花言葉とはその名の通り、花に込められた言葉や意味のことです。花言葉の起源である西洋でも「ランゲージ・オブ・フラワー」と呼ばれていて、花を贈り物にする際にはとても大切にされています。
花言葉で有名なものは、たとえばバラの「愛情」でしょう。映画などではパートナーにバラの花束を贈るシーンがありますが、バラの花言葉「愛情」を知っていれば感動的なシーンとなるのは間違いありませんし、黄色いバラでしたら「友情」や「愛情の薄らぎ」といった意味になるのでまた違う見方ができます。
有名な花でなくても、贈り物を贈るときに花言葉を考えて花を選ぶ人は少なくありません。花言葉を知っていると相手の気持ちに気がつくこともできます。暮らしを少しだけ豊かにしてくれる花言葉、その中でも「ひまわり」の花言葉について今回はご紹介します。
花言葉の歴史
「ひまわり」の花言葉をご紹介する前に、花言葉の歴史についてご説明させていただきます。植物の意味を持たせるの風習は歴史が古く、世界中にそういった文化がありました。聖書におけるリンゴの「知恵、知識」などはとりわけ有名ですね。
それだけに花言葉の起源となったものを探るのはとても難しいのですが、こと「花言葉」という言葉に関していえば、一般的に流行するようになったのは19世紀の西洋貴族社会において、草花を擬人化した詩文集が発端だったようです。
貴族たちには各々が作り上げた詩を回し読みする風習がありました。その中で恋人を花に例えたり、裏切りや不実を暴露するために花が用いられたりしたそうです。こうした流行が1819年頃にシャルロット・ド・ラトゥールによって『花言葉』という本にまとめられ、出版されるに至りました。
「花言葉」の由来は花の生態と文化的側面で決まる!
こうして出版された最初の花言葉集にはおよそ270もの花言葉が寄せられたそうです。「ひっそりと生え、口に含めば苦さだけが残る」ブラックベリーを「嫉妬」と名づけたり、シャルロット・ド・ラトゥールの定めた花言葉の多くは花の生態に即したものだったようです。
一方で文化に即した花言葉もいくつか見受けられます。古代ギリシアで英雄の頭に乗せたとされる月桂樹を「栄光」と名づけたり、聖書「ノアの大洪水」において陸地を見つけたハトがオリーブの葉をくわえていたことからオリーブには「平和」の花言葉が与えられました。
夏の風物詩「ひまわり」の花言葉は?
貴族のポエムから生まれただけに、花言葉の多くは恋愛や愛情、そして見栄に関するものが多めです。さて、それでは日本で「元気」や「笑顔」の象徴であり夏の風物詩として知られる「ひまわり」の花言葉はといいますと、やはり他の花言葉と同様に、これらの意味が秘められているようでした。
今日のひまわり pic.twitter.com/lOV3eKPXYD
— エンジェル (@ryouyang) 2017年4月10日
東洋でも西洋でも、ひまわりの花言葉は「愛慕」といいます。これにはひまわりの生態が深く関わっているようで、いつでも笑顔を浮かべて太陽を恋い慕っている姿が由来の花言葉のようです。
「ひまわり」の花言葉の由来は「ひまわり」の生態から?
シャルロット・ド・ラトゥールが花の生態から花言葉を定めているように、ひまわりの花言葉を理解する上ではひまわりの生態や性質を理解するのが最適かもしれません。
Sunflower Field(Unknown)
— 自然風景bot (@natureviewbot) 2015年8月4日
ひまわり畑(不明) pic.twitter.com/awjz6N9DCl
ひまわりはキク科の花で、日輪草や日車とも呼ばれます。英語では「サンフラワー」といい、やはり太陽と深く結びついた花です。人々の暮らしに馴染みも深く、詩歌においては夏の季語で、笑顔や明るさといった比喩としても用いられます。
ひまわりは観賞用としてだけでなく、種実は食料や油になるなど暮らしにおいてとても重要な植物です。ひまわりは国外においても高い地位を占めていて、東方正教会においては食事制限を行う「ものいみ」の期間においても禁止されていない貴重な油脂として、暮らしに欠かせないものでした。
「黄金の花」ひまわりの原産地は北アメリカ
ひまわり🌻 pic.twitter.com/7HIhJQWUwX
— さ と な つ (@Satonatu0605) 2017年4月10日
ひまわりは北アメリカが原産地であるといわれ、探検家コロンブスがヨーロッパへと持ち帰りました。満開の笑顔のような黄色い花は衝撃的だったようで、当時は「インディアンの太陽の花」や「ペルーの黄金の花」といった華々しい呼ばれ方をしたようです。
笑顔と太陽とひまわり
日本では笑顔のイメージが付き従うひまわりですが、ペルーではその暮らしにおいて重要なポジションにあり、太陽神の象徴とも言われる大切な花でした。その由来というのも、ご存知のようにひまわりは常に太陽に満開の笑顔を向ける性質を持っていたがためのようです。
「ひまわり」の花言葉「愛慕」の意味って?
ひとことで「愛慕」といわれても、愛慕という言葉は暮らしの中ではあまり使う機会がなく、なかなかピンとこないかもしれません。「愛慕」に「愛」とつくだけあってなんとなくのイメージは出来るのでしょうが、愛慕の意味とは果たしてどういったものなのでしょうか。
ひまわりの里【北海道】 pic.twitter.com/zPlGy9L6PH
— 【ぶらり絶景】一人旅 (@hitori07) 2014年8月2日
辞書を引いてみれば「愛慕」とは「深く愛し、慕う」という意味。「やわらかな気持ちで愛して、いつまでもずっとそばにいたい」という穏やかで優しい気持ちのことのようです。陰ながら見守り、包み込むような愛のことでしょうか。
多くの場合で「愛慕」は「積極的にアタックをしかける」というようなアクティブな意味合いよりも、「そっと寄り添って見守り続ける」というような静かな心持ちに用いられるようです。親が子を守り、子が親を慕うような、自然で無理のない関係を求める感情なのでしょう。
「ひまわり」には重たい花言葉も隠されていた
ひまわりはジッと太陽を見つめて回ります。そうしたイメージが由来となって、ひまわりには「私はあなただけを見つめる」や「崇拝」という花言葉も秘められています。笑顔や明るさといったひまわりの印象からは程遠い言葉かもしれません。
ひまわりのこうした盲目的ともいえる愛情を示す花言葉は、やはり一心不乱に太陽を見つめ続ける姿が由来となっていると考えればなんとなく納得ができます。愛しい恋人や尊敬する人を太陽のように崇め見つめ続けていると揶揄した花言葉のようですね。
そういう意味では、一方的な愛慕というのはストーカー気質とも取られかねない危うさがあるようです。つまり愛慕というものはお互いが理解しあっているから成り立つものであって、一方的な「愛慕」は「崇拝」でしかないということだと、含蓄を感じ入ることができるかもしれません。
西洋では「偽りの富」という花言葉も持っている「ひまわり」
ひまわりがヨーロッパに持ち帰られた当初、「太陽の花」や「黄金の花」として紹介されました。それらは栄光の象徴だったのですが、花は枯れてしまうものという事実も含まれていました。転じてひまわりは「偽りの富」といった意味合いの花言葉も持たされてしまったようです。
黄金に輝く立派な花を咲かせるひまわりですが、花が咲いてからしぼむまでに一週間ほどの期間しかありません。ひまわりがあまりにも煌びやかであるため、終わってしまった後の虚無感から一瞬の栄華の象徴、つまりは「偽りの富」と名づけられてしまったのかもしれませんね。
「ひまわり」の花言葉と愛慕の意味に関するまとめ
「ひまわり」の花言葉と愛慕の意味に関するまとめは以上となります。日本人に馴染み深いひまわりですが、海外においても特別視されることの多い花のようですね。それもやはり日本のひまわりのイメージと同じように、太陽や栄華といったものと結び付けられているようでした。
ほとんどの人は花言葉でひまわりを選んでプレゼントするときには、「愛慕」という親しみの意味を込めて贈ると思いますが、中には「崇拝」や「私はあなただけを見つめる」といったプレッシャーをかけるために贈っている人もいるかもしれません。少しゾッとしますが、ロマンティックさを感じたりもします。
花言葉はなかなか伝わりづらいだけに、気がつけばドキリとしてしまうメッセージを忍ばせることも可能です。普段は口に出せない本音をひっそりもらしてみたり、相手を不安にさせる恋愛の駆け引きに使ってみたり、こうした花言葉を知っていると意外と使いどころがあったりもします。
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