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冬の花で育てやすい種類は?特徴や育て方のコツ・注意点を写真付きで紹介
風景が寂しくなる冬に花があると癒されますね。冬でも育てやすい花の種類を調べました。冬におすすめの花の特徴や育て方、注意する点をわかりやすく写真付きで解説します。室内でも育てやすい花が多いので、ぜひ気軽に花作りに挑戦してみてください。

目次
冬でもきれいな花を咲かせたい
冬の寒さの中で咲いている花を見ていると元気が出ますね。全般的に、苗を選ぶ時は葉の色がきれいで徒長していない、引き締まったものにしてください。それぞれ基本の育て方や注意点を写真付きで解説するので、育ててみてくださいね。

冬におすすめの屋外で育つ花
冬の庭で栽培できる花は意外とたくさんの種類があります。庭植えにしてもいいし、植木鉢やハンギングに寄せ植えしてもいいですね。冬の屋外で育てられる植物でも花によって夏の直射日光や過湿、冬の霜などに弱いタイプもあるので、気をつけましょう。

パンジー、ビオラは冬でも育てやすい花No1
パンジーとビオラはスミレの仲間で、大輪の花をパンジー、コンパクトな花をビオラと呼びます。パンジー、ビオラともに非常に丈夫で寒さに強く、冬の屋外で育てやすい花です。写真のようなブロッチと呼ばれる花びらの中心にある斑紋が特徴の一つですが、ないものもあります。種類がとても多く、他の花と合わせやすいので、冬の花壇や寄せ植え、ハンギングに重宝します。

パンジー、ビオラは、11月~5月と冬の間中楽しめます。植えつけは10月下旬以降がいいでしょう。冬でも日光が当たりやすく、風通しと水はけのいい場所に植えましょう。水やりは植えつけ時にたっぷりやったら、後は乾かない程度にやるくらいで大丈夫です。
植えつけ時に元肥を混ぜておきます。株が大きくなる12月頃と花が咲き始める2~4月頃に追肥をすると花付きがよくなります。もし葉の縁が青黒く変色したら肥料不足のサインなので、速効性の液体肥料を水やり代わりに1週間に1回の割合で与えましょう。花を長く楽しむために、ぜひこまめに花がら摘みをしてください。

プリムラは種類が多い冬の花
プリムラもコンパクトなジュリアン、ポリアンサや背の高いマラコイデスと種類が多い冬の花です。ジュリアンとポリアンサは単色もありますが、写真にあるような赤やピンク、紫などの中央に白や黄色が入った鮮やかな花が特徴で、冬の庭を明るくしてくれます。葉に包まれるように咲く姿が個性的でかわいらしいと人気で、冬には貴重な花です。11月~4月の間、咲き続けます。
プリムラの植えつけは9月中に済ませましょう。冬でも日なたになる、水はけと水持ちのいい場所が向いています。冬の屋外でも育てられますが、霜に当てると弱るのでベランダなどの軒下で育てるのがおすすめです。庭植えは水やりの必要がありませんが、鉢植えの場合は花に水がかからないようにしましょう。
プリムラは花が咲いている間、週に1回ほど液体肥料を与えます。水やりの代わりにするといいでしょう。肥料が切れると花が咲かなくなるので、切らさないように注意してください。咲き終わった花を摘むと次々花が咲くので、花がら摘みはしっかりしてください。

素朴なノースポールも冬におすすめの花
ノースポールは中心が黄色で花びらが白い、直径3cmほどの清楚な小ギクです。冬の寒さにも強いほうで、丈夫で育てやすく、1~6月の長い間、花を楽しむことができます。花色が一種類なので、写真のように冬の寄せ植えやハンギングの脇役に向きます。簡単に手に入り、どんな花とも合う、冬に人気の花です。
植えつけは10~12月にしましょう。冬の日が当たり、水はけのよいところが向いています。鉢植えの場合は冬の北風が当たらない軒下に置くといいでしょう。庭植えなら水やりは必要ありませんが、鉢植えは土が乾いてきたらやるようにしてください。
ノースポールは開花期間が長いので、肥料切れにも注意が必要です。植えつける1週間前に堆肥や油かすなどの緩効性肥料を土に混ぜこんでおきます。春先は生育が速くなるので、液体肥料を10~15日に1回のペースで与えましょう。冬の間は生長が遅いですが、暖かくなリ始めると早くなるので、切り戻しをしましょう。

かわいらしいデージーの花も冬に人気
デージーはヒナギクとも呼ばれ、かわいい花が特徴で日本人に親しまれてきた冬の花で、色は写真のピンクと白のほかに赤があります。デージーも丈夫で育てやすいので、冬の花壇や寄せ植えに利用価値の高い花です。屋外でも育ちますが、冬は北風に当たらないところがいいでしょう。
冬でも日当たりと風通しがよく、水はけと水もちのいい場所に植えましょう。植えつけは10~2月が適期です。12~5月と冬の間中、花が楽しめます。デージーは乾燥を嫌うので、土が乾く前に水やりしましょう。
デージーは比較的肥料が必要な植物です。植えつけ前に元肥として緩効性肥料を混ぜておきます。それ以降は2週間に1回くらい、水やり代わりに液体肥料を与えます。窒素分が多いと葉ばかり茂って花付きが悪くなるので、リン酸分の多い肥料を与えます。菌核病になった株はまるごと処分します。アブラムシは薬剤をかけて駆除します。

控えめな姿が冬に人気のクリスマス・ローズ
クリスマス・ローズは宿根草なので、一度植えると数年は自然に花が咲きます。手間がかからない上に冬の寒さにも強いので、育てやすい花です。花が少ない冬の1~3月に咲くのも重宝します。写真のようにうつむいて遠慮がちに咲くのが特徴で、かわいらしいと人気の冬の花です。落ち着いた色あいのピンク、赤、白のほかに珍しい緑色もあります。花の形や模様も種類が多い花です。
植えつけは3~4月にします。クリスマス・ローズは半日蔭を好み夏の蒸し暑さが苦手なので、東向きの落葉樹の下に植えるとよく育ちます。深く耕して元肥を入れてから植えつけます。乾燥気味に育てますが、バークなどで根元を覆ってやり、土が乾いたらしっかり水やりします。6~9月は半休眠状態なので、肥料は控えめにします。10~5月に液体肥料を10日に1回くらい与えます。

花と葉のコントラストが美しいユリオプス・デージー
ユリオプス・デージーは、常緑低木なのでとても丈夫で1m位になります。鮮やかな黄色の花が10~5月まで咲き、冬の花壇にあると便利な花です。写真でも分かる通り、葉は特徴的な深い切れ込みが入り、葉のシルバーが黄色の花を引き立たせます。冬に霜が降りない地域は屋外でも育ちますが、霜に当たると弱ってしまうので、寒冷地では鉢植えがおすすめです。
ユリオプス・デージーの植えつけは11~12月にします。冬でも日当たりがよく、水はけと風通しもいい南向きの場所が適しています。夏は半日陰で育てます。夏の過湿が苦手なので、水やりは控えめにして乾燥気味に育てます。
肥料は植え付け前に緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。生長が悪かったら、液体肥料を10日に1回のペースで与えます。数年たつと茎が木質化するので、短く刈り込むかさし芽で更新するといいでしょう。アブラムシが付きやすいので、早めに薬剤などで駆除しましょう。

ハボタンは冬に欠かせない花
ハボタンの特徴は花ではなく葉であることですが、写真の赤紫やクリーム以外にもピンクなど明るい色で冬を華やかにしてくれます。大ぶりの物から寄せ植えに向くミニの種類まであります。お正月の寄せ植えや洋風のアレンジにも合うので、冬に育てやすい植物です。寄せ植えに使うときは、パンジーのような背丈の低い植物と一緒に植えるとバランスが取りやすいですよ。
ハボタンは、9~12月に日当たりと水はけ、水持ち、風通しのいい場所に植えます。冬の北風や霜に当たらない場所に植えてください。植え付ける1週間前に緩効性の肥料を土に混ぜておきます。10月以降は、肥料を与えなくてもいいでしょう。
植えつけてから1か月ほどはたっぷり水やりします。それ以降は、土が乾いたらやる程度で大丈夫です。ハボタンはキャベツの仲間なので、アブラムシなどの害虫被害に遭いやすいので気をつけましょう。

室内栽培に向く冬の花
冬の屋外では難しくても室内なら育てやすい花をピックアップしました。夏は屋外で育てて冬に室内に取り込むものや、一年中室内で栽培したほうがいいもの、短日植物などいろいろあります。植物に合った育て方で、きれいな冬の花を咲かせてください。
短日植物とは
冬に室内で育てやすい植物には、短日植物が多いので解説します。短日植物というのは秋から冬にかけて日照時間が一定以上に短くなると花を咲かせる植物のことです。逆に、光が当たる時間が長くなると花が咲かなくなるので、夜間の照明にも注意が必要です。短日処理といって光を人工的に調節して開花を促すこともできるので、興味があれば挑戦してみてください。
鮮やかなポインセチアは冬の主役
写真のピンクもきれいですが、赤や白の色もあるポインセチアは、花ではなく葉の部分が色付いた常緑低木です。クリスマスなど冬には欠かせない人気の植物ですね。10~1月の間楽しめます。冬に育てやすい植物ですが、冬の屋外では寒さに負けてしまうので室内で育てます。乾燥気味を心がけましょう。ポインセチアは短日植物なので夜は光が当たらないようにしましょう。
ポインセチアに合うのは、水はけと水もちのいい土質です。植えつけは5~9月に行い、緩効性肥料を混ぜて1週間おいてから植えます。冬でも気温が10度を下回らない日当たりのいい室内に置きましょう。4〜10月は土が乾いたらしっかり水をやります。葉に水がかからない様に根元にします。冬の間は土が乾いてから3~5日後に水をやるようにしてください。
おはようございます(^_^)/
— あゆみ堂鍼灸カイロプラクティック治療室 (@ayumido_amc) July 8, 2015
季節外れですが、ポインセチアの茎が折れて直後は白い樹液が出てきます。
この樹液に触れると肌が痒くなったり、かぶれたりする場合があるので気をつけて下さい。
#昭島 #ポインセチア pic.twitter.com/XbrbWtOWnl
5~7月は液体肥料を1ヶ月に1回、8~10月は緩効性肥料を2週間に1回ほど与えます。ポインセチアはカイガラムシやアブラムシの被害に遭いやすいので、見つけたら薬剤を散布するか、カイガラムシはブラシでこすり取ります。ポインセチアは葉や茎が傷つくと白い樹液が出て、皮膚に触れるとかぶれることがありますが、すぐに水で洗い流せば大丈夫です。手袋などで予防してください。

可憐なシクラメンの花も冬の室内で育てたい
シクラメンは色や形の種類が多く、写真のように特徴的な咲き方が可憐で冬に人気の花です。9~3月に花が咲きますが、夏の暑さにも冬の霜にも弱く、適温は5~15度なので冬の屋外には向きません。育てやすい割に枯らす人も多いのですが、室内で温度管理してやれば冬でもちゃんと育ちます。鉢植えを買う時は、球根の頭が土の上に出ているものを選びましょう。
そういえばクリーニング屋さんからもらったシクラメン、昨日の朝監督業務で来たら全部うなだれてて焦って底面給水システム確認したらからっからだった。いっぱい水入れたら大分復帰した(でも今日見たらまた乾いてた pic.twitter.com/iFN1TjpEkS
— まさにゃん/Masaya Kimoto (@MasayaKimoto) January 20, 2014
自分で球根を植える場合は9~10月がいいでしょう。底面給水の植木鉢が便利です。下の皿の水が切れないようにしましょう。冬にエアコンの風が直接当たらない場所に置きます。冬でも土が乾いたらたっぷり水やりするようにしましょう。球根の頭が傷むので、水がかからないように気をつけます。夏は休眠するので水やりは控えめにしましょう。
茎ごと花がらを摘みます。ハサミだと茎が残りやすく腐る原因になるので、手でゆっくり引き抜きます。シクラメンは球根の上部に日が当たると花が咲くので、葉組みという葉の調整をして根元に日を当ててやります。ハダニやダンゴムシ、病気に注意しましょう。留守などで水切れしたら、鉢ごと新聞紙に包んで日陰で養生させます。

エリカは冬を明るくしてくれる花
エリカは半耐寒性の常緑低木です。細かい葉の間に小さな花が固まって咲くので、華やかな印象を受ける冬の花です。個々の花も個性的で種類が多いのが特徴です。形は写真の壺状やスズラン状、筒状など、色は赤やピンク、黄、オレンジ、白などがあります。 開花期も秋や冬など種類ごとに異なります。背丈は20cm~3mまであります。ジャノメエリカ以外は鉢植えがおすすめです。

エリカは4~5月に植え付けします。やせた土地が向いています。高温多湿に弱いので、春から秋は、日当たりがよく風通しのいい屋外に置きます。冬は室内で管理します。庭植えのジャノメエリカは、根づいたらほとんど水やりしなくても大丈夫です。鉢植えは、土が乾いたらしっかり与えます。肥料の与え過ぎは禁物です。花がら摘みを必ずしてください。
アブラムシとカイガラムシに気をつけましょう。カイガラムシはブラシでこすり落とします。常緑低木なので3月~4月に枝を半分くらいに切り詰めましょう。また、エリカは根が細くて根詰まりしやすいので、毎年植え替えるのがベストです。根詰まりすると枯れやすくなるので気にかけておいてください。

シャコバサボテンは鮮明な色が人気
シャコバサボテンは、冬に咲く華やかな花です。薄い花びらが反り返るように咲くのが写真でもわかりますね。草丈は15~40cm、花の色は赤が多く、ほかにはピンク、オレンジ、複色もあります。開花は冬の11月~3月ですが、冬の寒さには弱いので室内で育てます。秋や冬に日中の長さが短くなると花を咲かせる短日植物なので、夜に照明が当たる場所では花が咲かなくなります。
シャコバサボテンは4月中に植木鉢に植えつけます。水はけのいい土がいいでしょう。4月~10月は日当たりのいい屋外に置きますが、梅雨明け以降9月上旬までの間だけは半日陰で直射日光が当たらない場所で育てます。冬の霜が降りないうちに室内の日当たりのよい場所に移動します。蕾が1cm以下での移動や部屋が暖かすぎても落花の危険があるので気をつけましょう。
シャコバサボテンの水やりは成長に応じて変えます。4~9月の期間は土が乾いたらたっぷり水やりします。10~11月は土が乾いた1~2日後にしっかり与えます。冬の12~3月は水やりを控えめにします。春になったら、枝を2節くらい切り戻します。秋に先端の花芽摘みをすると花の数が増えるので、ぜひ実行してください。

カランコエのかわいらしい花で癒される
カランコエは多肉植物で種類がとても多いですが、通常カランコエと言われるものは、写真のように小さな星型の花がたくさん咲くのが特徴的な冬の花です。花の色は黄色、オレンジ、ピンク、白などと豊富で、小ぶりでかわいらしいのが人気です。株があまり大きくならないので室内で育てやすいですよ。開花時期は10~5月なので、冬の間中楽しめます。
植えつけは6月と9~10月にします。水はけがいい土が向いています。夏は蒸れと直射日光による葉焼けを防ぐために風通しのいい屋外の半日陰で育てましょう。冬は室内の日当たりのいい場所に置きましょう。カランコエの特徴は秋や冬に日照時間が短くなると花を咲かせる短日植物なので、夜は照明が当たらないように注意してください。
カランコエは多肉質で乾燥には大変強い植物なので、水やりは土が乾いてからで十分です。たっぷり与えましょう。葉に直接水をかけないようにしてください。病気予防と花つきを良くするために、花がら摘みはしっかりしましょう。病気とアブラムシの被害に注意してください。

花を育てて冬を楽しく過ごそう

冬に庭や室内で育てられる花の特徴や育て方、気をつける点を見てきました。お気に入りは見つかりましたか。それぞれの植物に合った育て方できれいな花を咲かせましょう。自分で育てた花で癒されてくださいね。