妊娠・育児
離乳食のわかめはいつから食べれる?乾燥わかめの簡単レシピを紹介!
酢の物、サラダ、味噌汁、スープ、麺類など幅広く使うことができるわかめ。わかめにはミネラルやビタミン、食物繊維が豊富に含まれています。では、離乳食にはいつから使えるでしょうか?今回は離乳食にも使える乾燥わかめの簡単レシピもご紹介していきいきます。

目次
わかめの栄養価は?
ミネラルや食物繊維が豊富に含まれている
わかめには血圧の調節をするカリウムや骨や歯の材料になるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。また、目の健康をサポートするビタミンAや止血ビタミンと呼ばれるビタミンKなどが豊富に含まれています。
食物繊維も多く含まれているので、便秘ぎみの赤ちゃんには離乳食に使用するのもおすすめです。ただし、下痢ぎみの場合は消化に悪いものや繊維の多い食材は避けた方がよいので、わかめなどの海藻類は様子を見ながら与えるようにしましょう。
わかめに含まれるフコイダン
わかめのネバネバ成分であるフコイダンは水溶性食物繊維の一種で、もずくや昆布などにも含まれています。免疫力向上やがん予防にもよいとされ、ピロリ菌が胃壁に付着するのを防ぎ、胃の粘膜を保護してくれる作用があると言われています。
わかめに含まれるアルギン酸
多糖類の一種で、水溶性食物繊維のアルギン酸は余分なナトリウムを排泄し、血圧の上昇を防ぎ、コレステロールや血糖の上昇を抑えてくれる作用があるため、脂質異常症や動脈硬化の予防にも期待されています。また、「お腹の調子を整える」「コレステロールが高めの方に適する食品」として、特定保健用食品(トクホ)にも指定されています。
海藻類に多く含まれるヨウ素
海藻類に多く含まれているヨウ素はヨードとも呼ばれ、甲状腺ホルモンの成分で、代謝や神経などの働きに必要なミネラルのひとつです。コレステロールの上昇を抑える作用や、動脈硬化の予防、骨や脳の発育にもよいとされています。ただし、取りすぎても不足しすぎても甲状腺の病気を引き起こしてしまうので、海藻類は適量を取ることが大事です。
わかめの種類・旬はいつ?
わかめは基本は3種類に分かれている
わかめには生わかめ、塩蔵わかめ、乾燥わかめの3種類に分かれています。
生わかめ
生わかめは2月から4月頃の春が旬で、この時期にしか食べることができない貴重なわかめです。生わかめを食べるときは沸騰したお湯にサッとくぐらせて茶色から緑色に変わったらすぐに氷水にさらし、水切りします。すぐに食べれない場合は適当な大きさに切り分けて、小分けして冷凍保存するとよいでしょう。
生わかめは茹ですぎるとドロドロして食感も悪くなるので、注意が必要です。わかめは海に生育しているときは茶色なので、もし、お店で売られている生わかめが緑色の場合は湯通ししてあるものなので、そのまま食べることができます。
塩蔵わかめ
塩蔵わかめは保存性を高めるために塩がまぶしてあります。塩蔵わかめは塩をよく洗い流して(塩抜き)から使用します。塩蔵わかめは塩がついたまま小分けしてラップに包んで冷凍保存したり、ジッパー袋に広げて入れて冷凍保存すれば使いたいときに簡単に取り分けて使うことができます。
乾燥わかめ
乾燥わかめは湯通しした塩蔵わかめの塩分を抜いてカットし、乾燥加工されているので、保存性が高いものになっています。離乳食で使用するわかめは簡単で扱いやすく塩分が一番少ない乾燥わかめを使用するのが一番おすすめです。
乾燥わかめにもさまざまな種類があり、生わかめをそのまま乾燥させた素干しわかめ、わらなどの草木灰をまぶして乾燥させた灰がついたままの灰干しわかめ、わかめをすのこの上に一枚づつ並べて乾燥させてつくる板わかめなどがあります。
離乳食でわかめはいつから食べれる?
わかめは離乳食中期の8ヶ月ごろから使用できる
わかめは離乳食中期の8ヶ月ごろから使用ができます。ただし、あまり消化はよくありませんので、やわらかい葉の部分を使用し、しっかり加熱して最初は1日1さじから始めていき、少量ずつ様子を見ながら与えてみましょう。
まれにわかめアレルギーになる子もいるので、与えるのは平日の午前中がおすすめです。万が一何かあっても午後に病院へ行くことができるからです。

離乳食でめかぶはいつから食べれる?
めかぶは離乳食後期の9ヶ月以降に使用できる
わかめの根本部分であるめかぶは離乳食後期の9ヶ月以降に使えることができます。めかぶはわかめの葉のやわらかい部分に比べて固いので、細かく刻んでやわらかく煮てから与えるようにしましょう。

離乳食で使用する乾燥わかめの下ごしらえの仕方
乾燥わかめは予めビニール袋に入れてめん棒などで潰すと便利
ボウルにたっぷりの水を入れて戻し(水に戻すと8~12倍に増えるので、袋の表示に従います)水気を切る。沸騰したお湯の中に入れてやわらかくなるまで煮たら水気を切って細かく刻む。(離乳食中期はすり鉢ですり潰し、離乳食後期はみじん切り、離乳食完了期は1cm角程度に刻む)予め乾燥のままビニール袋に入れてめん棒で潰しておくと、細かく刻む手間が省けます。
離乳食で使用する乾燥わかめの冷凍保存の仕方
製氷皿やフリージングトレー、ジッパー袋に入れて冷凍保存できる
細かく刻んだわかめは製氷皿に入れて凍らせて、固まったらジッパー袋に入れて冷凍保存するか、フリージングトレーに入れて冷凍保存すれば、使いたいときに簡単に取り出せます。また、ジッパー袋に平らに入れて筋をつけて冷凍保存しておくと簡単に割れやすいです。いずれにしても冷凍保存したら1週間以内には使いきるようにしましょう。
冷凍保存は便利だが、乾燥わかめは乾燥のままの保存がおすすめ
冷凍保存は便利ですが、離乳食で使用する乾燥わかめは少量しか使わないことが多いので、乾燥のままの方が新鮮で長期保存もできるので、使いたいときに使う分だけ戻すことをおすすめします。

離乳食中期以降に使える乾燥わかめを使用したレシピの紹介
離乳食完了期は大人の食事から取り分けて作るレシピも紹介
ここからは主に乾燥わかめを使用したおすすめの簡単レシピをご紹介していきます。1歳を過ぎてくるとごはんも食べれるようになってくるため、大人の食事から取り分けて作ると便利なので、離乳食完了期は大人から取り分けるレシピを併せて紹介していきます。

離乳食・乾燥わかめを使用したごはんものレシピ
わかめごはん
離乳食中期:乾燥わかめをゆがき、すり鉢で潰す。おかゆに少量混ぜて完成。離乳食後期:乾燥わかめをゆがき、みじん切りにする。おかゆや軟飯に混ぜて完成。ごまやしらす干し、鮭などを混ぜてもよいですし、だし汁や野菜を加えておじや風にしても美味しいです。ただし、鮭は白身魚に慣れてから与えるようにしましょう。
離乳食完了期:水の代わりに米にだし汁(昆布を入れて炊いても可)を入れて炊く。乾燥わかめをゆがき一口大に切っておく。炊けたごはんにわかめとごまを混ぜて離乳食用へ。大人用はその後に塩を加えてお好みの味に調整してください。ごまは煎ると香ばしさが増して香りもよいので、使用前にはフライパンで煎ることをおすすめします。

離乳食・乾燥わかめを使用した麺類レシピ
わかめうどん
離乳食中期:乾燥わかめをゆがき、すり鉢で潰す。うどんを細かく刻み、やわらかくなるまで煮て、ザルにあける。だし汁にうどんとわかめを入れてひと煮立ちさせたら完成。離乳食後期:乾燥わかめをゆがき、みじん切りにする。うどんを1~2cm長さに切り、やわらかくなるまで煮て、ザルにあける。だし汁にうどんとわかめを入れてひと煮立ちさせたら完成。
離乳食完了期:乾燥わかめをゆがき一口大に切っておく。うどんは食べやすい大きさに切って(大人用から取り分けてキッチンばさみで切っても可)茹で、ザルにあける。だし汁に数滴しょうゆをたらして離乳食用へ。大人用はその後にしょうゆとみりんと酒で好みの味付けに調整してください。めんつゆは科学調味料が入っているので、離乳食での使用はおすすめしません。
うどんだけではなく、そうめんでも美味しいです。お好みで生姜やねぎなどの薬味や大根おろしや大葉などの野菜をのせたり、梅干しを加えても美味しいです。
離乳食・乾燥わかめを使用した野菜レシピ
きゅうりとわかめの酢の物
離乳食中期:乾燥わかめをゆがき、すり鉢で潰す。きゅうりは皮をむいてすりおろし、わかめとだし汁を合わせて完成。離乳食後期:乾燥わかめをゆがき、みじん切りにする。粗みじん切りにしたきゅうりとわかめ、だし汁、酢を数滴合わせて完成。酢は離乳食後期から使えますが、酸っぱいものが苦手な子も多いので、無理に使う必要はありません。
離乳食完了期:乾燥わかめをゆがき一口大に切っておく。薄く輪切りにしたきゅうりを少量の塩を加えて塩もみしておく。きゅうりの水気をよく絞り、わかめと合わせる。酢と砂糖を少量混ぜ合わせて離乳食へ。大人用はその後に酢と砂糖の量を増やしてお好みの味に調整してください。たこやしらす干し、ごまなどを合わせても美味しいです。

離乳食・乾燥わかめを使用した魚レシピ
鯛とわかめの煮付け
鍋に水、砂糖、しょうゆ、みりん、酒を煮立たせ、煮汁を作っておく。離乳食中期:乾燥わかめをゆがき、すり鉢で潰す。お刺身用の鯛を10倍に薄めた煮汁と一緒にレンジにかけてすり潰し、わかめと合わせて完成。離乳食後期:乾燥わかめをゆがき、みじん切りにする。お刺身用の鯛を10倍に薄めた煮汁と一緒にレンジにかけてほぐし、わかめと合わせて完成。
離乳食完了期:乾燥わかめをゆがき一口大に切っておく。お刺身用の鯛を5~8倍に薄めた煮汁と一緒にレンジにかけてほぐし、わかめと合わせて完成。大人用は煮立たせた煮汁に生姜と鯛を入れて落とし蓋をして弱火で15分煮る。最後に適当な大きさに切ったわかめを加えて1~2分煮たら完成。離乳食では鯛はお刺身を使うと簡単に調理できます。
鯛以外にもカレイやヒラメなどの白身魚でも良いですし、他の魚でも良いです。ただし、赤身魚(まぐろやかつおなど)は白身魚に慣れた離乳食中期以降、青魚(あじやさばなど)は赤身魚に慣れた離乳食後期以降から与えるようにしましょう。また、お好みの野菜を一緒に加えて煮ると煮汁が染み込んで美味しくなります。

離乳食・乾燥わかめを使用した肉レシピ
冷しゃぶ
離乳食中期ではまだ豚肉が使えないので、脂が少なく胃に負担がかかりにくい鶏肉がメインになります。離乳食中期:乾燥わかめをゆがき、すり鉢で潰す。ささみを茹でてすり鉢ですり潰し、だし汁とわかめを混ぜ合わせたら完成。
豚肉は離乳食後期以降に使えますが、鶏肉が慣れてから使用し、薄切りの脂身が少ないものを選ぶようにしましょう。離乳食後期:乾燥わかめをゆがき、みじん切りにする。沸騰した湯の中に豚肉を茹で、細かく刻んでわかめと合わせる。だし汁としょうゆ数滴を混ぜ合わせたら完成。
離乳食完了期:乾燥わかめをゆがき一口大に切っておく。沸騰したお湯の中に豚肉を茹で、粗みじん切りにし、わかめと合わせる。少量のドレッシングとだし汁で和えたら完成。大人用は沸騰した湯の中に豚肉とわかめを各々サッと茹でてザルにあけ、お皿に盛り付ける。
最後にお好みのドレッシング(ごまや青じそなど)をかけたら完成。ドレッシング以外にもお好みのタレやポン酢でも良いですし、手作りしたタレでも良いです。トマトやレタスを添えるとサラダ風に、うどんにのせるとサラダうどんになります。また、冬は豚しゃぶ鍋にすると身体が温まるのでおすすめです。

離乳食・乾燥わかめを使用した豆腐レシピ
わかめと豆腐の味噌汁
味噌は塩分が多いので、離乳食後期以降に使用し、無添加で、だしが入っていないものをおすすめします。離乳食中期:乾燥わかめと豆腐をゆがき、すり鉢で潰す。鍋にだし汁を入れて火にかけ、すり潰したわかめと豆腐を加えてひと煮立ちしたら完成。
離乳食後期:鍋にだし汁を入れて火にかけ、細かく砕いた乾燥わかめと5mm角に切った豆腐を加える。わかめがやわらかくなるまで煮たら完成。離乳食完了期:鍋にだし汁を入れて火にかけ、細かく砕いた乾燥わかめと1cm角に切った豆腐を加える。味噌を少量加えてひと煮立ちさせて離乳食用へ。
大人用はその後に味噌をもう少し加えてお好みの味付けに調整します。離乳食用は味噌を加えた後にだし汁で4~5倍に薄めて使用しても良いです。味噌はメーカーによっても塩分濃度が違うので、その都度調整してください。さらにお好みの野菜を加えて具だくさんにすると野菜もたくさんとれて塩分も控えることができますよ。

離乳食・乾燥わかめを使用した卵レシピ
かきたま汁
卵は離乳食中期以降に使える食材ですが、卵白にはアレルゲンが含まれているため、卵黄に慣れてから与えるようにしましょう。離乳食中期:乾燥わかめをゆがき、すり鉢で潰す。鍋にだし汁を入れて火にかけ、沸騰直前で水溶き片栗粉を加える。沸騰したら弱火にし、溶いた卵黄をかき混ぜながら少量ずつ加える。最後にわかめを加えてひと煮立ちしたら完成。
離乳食後期:乾燥わかめをゆがき、みじん切りにする。鍋にだし汁と数滴の醤油を入れて火にかけ、沸騰直前で水溶き片栗粉を加える。沸騰したら弱火にし、溶き卵をかき混ぜながら少量ずつ加える。最後にわかめを加えてひと煮立ちしたら完成。
離乳食完了期:乾燥わかめを細かく砕き、ゆがいておく。鍋にだし汁と数滴の醤油を入れて火にかけ、沸騰直前で水溶き片栗粉を加える。沸騰したら弱火にし、溶き卵をかき混ぜながら少量ずつ加え、わかめを加えてひと煮立ちしたら離乳食用へ。大人用はその後に少量の醤油と塩こしょうで味を整えたら完成。
だし汁の代わりにコンソメを使用すると洋風スープに、鶏がらだしを使用すると中華スープになります。また、お好みで葱やコーンなどの野菜を加えても美味しいです。ただし、市販のだしは塩分が多いので、離乳食用にはベビーフードのだしを使用しましょう。

まとめ:わかめについて
わかめは便秘ぎみの赤ちゃんにおすすめ
わかめは低カロリーでビタミンやミネラルが豊富な上、食物繊維も多く含まれている食材です。便秘ぎみの赤ちゃんにはぜひ積極的に離乳食に取り入れてみてください。