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犬の咳が止まらない時は病気の可能性が!命に関わる危険な症状をチェック
犬の咳が止まらない時に考えられる病気や対処法についてまとめました。犬の咳が止まらない場合、気管などに病気が潜んでいる可能性があります。犬の咳の動画を撮影して獣医に見せるなど、最適な対処法を取り入れて犬の健康を守るようにしましょう。

犬の咳で疑うべき病気について解説
いつも元気だった愛犬が急に咳が止まらない状態になると「大丈夫なのかな」と心配になってしまう方がほとんどではないでしょうか。犬の咳には様々な種類があり、一時的である事もあります。一時的な犬の咳であれば心配はありませんが、犬の咳が止まらないなどの異常がある場合は、きちんとした対処法を取り入れていく事が大切なポイントです。
命に関わる危険な症状の可能性も
犬の咳が止まらない、犬の咳以外にも異変があるという場合は、何かしらの病気を疑った方が良いかもしれません。気管の病気など、様々な病気のサインとなって犬の咳が止まらない状態になているの可能性があります。中には命に関わる病気もあるので、獣医に相談をして治療を行っていくようにしましょう。早めの対処によって、犬の健康を守る事ができます。
本記事では、犬の咳の原因や対処法などについてまとめました。正しい対処法を把握しておけば、犬の咳が止まらない場合も適切な処置を行う事ができます。病気が原因の犬の咳の動画もご紹介するので、愛犬の咳が病気に関連したものではないかきちんと把握するようにしましょう。
犬の咳のすべてが病気ではない
犬の咳が出てくると心配してしまいますが、全ての咳が病気という訳ではありません。まずは、犬の咳が病気によるものか、一時的なものかを判断する事も大切なポイントです。犬の咳が出るたびに動物病院へ行くのでは大変。犬の様子を見て、異常な咳ではないかどうかチェックするようにしてください。病気の心配がない犬の席についてご紹介します。
生理的な咳もある
犬の咳は、生理的な現象である事も多くあります。冷たい空気やホコリなどが気管や気道に入り込んだ場合、それが刺激となり咳が出てくるのが生理的な現象。刺激物や異物を気管や気道から出すために咳が起こります。また、気管や気道には本来空気以外の物は入らないようになっていますが、何かの間違いで液体や食べ物が入ってしまった場合も咳が出るのが特徴です。
液体や食べ物が気管や気道に入るのは「誤嚥」と呼ばれ、高齢の犬に起こりやすいので注意が必要。また、急いでご飯を食べる傾向にある犬も誤嚥をしやすいと言われています。誤嚥をした事によって、しばらく咳が止まらない状態になるかもしれません。液体や異物が気道や気管から出す事ができれば、咳は自然に止まります。
犬は咳をする事によって嘔吐しやすいのも気をつけておきたいポイント。胃が人間よりも水平の位置にあるため、逆流がおきやすいのが原因です。そのため、何回か咳をする事で嘔吐を誘発してしまう可能性があります。咳をして嘔吐をすると病気を疑ってしまいますが、生理的な現象による咳で出た嘔吐なら一時的な物なので心配はありません。
誤飲などでも咳が出る
おもちゃやガムなどを誤飲する事によって咳が出る場合もあるので、気をつけましょう。気道や気管が誤飲によって塞がれるため、咳によって取り出そうとしていると考えられます。サイズの小さなおもちゃやガムなどは、犬が誤飲しやすいと言われているため、与える際には気をつけてください。犬が丸呑みしないように、様子を見てあげる事も大切です。
誤飲による咳は病気ではありませんが、酷い場合は呼吸困難に陥ってしまうので病院へ行くようにしましょう。誤飲した物をすぐに吐き出す事ができれば良いですが、自力では吐き出せない事もあるため、病院を受診した方が良い場合があります。病院で適切な処置をしてもらえば悪化する事はないので、犬に異変を感じたらすぐに病院へ行くようにしてください。
病気を疑うべき犬の咳
病気の心配がない犬の咳がある一方で、病気を疑った方が良い咳もあります。どういったタイプの咳が病気の疑いがあるのか、具体的に見ていきましょう。犬の咳の特徴をチェックして、病気ではないかどうか判断をしてください。もし、少しでも犬の咳に不安な要素がある場合は病院へ行く事が大切。犬の健康管理は飼い主の義務でもあるので、注意を払っていきましょう。
なかなか止まらない
なかなか咳が止まらない場合は、病気を疑った方が良いと言われているため要注意。生理的な現象による犬の咳は一時的なものなので、しばらくすると止まります。しかし、病気が原因の犬の咳は、一時的なものではなく止まらないので、1日中咳をしている事も珍しくありません。犬の咳がいつまでも止まらない場合は、気管を始めとした病気を疑い病院を受診しましょう。
痰が絡んでいる
生理的ではない咳の多くは、体内に入り込んだウイルスや細菌を出すために止まらない状態になっているとされています。もし、犬の咳から痰が出てくるのであれば、病原体を取り出すために犬の咳が出ていると考えて良いでしょう。痰は、病原体を出しやすくする為に分泌された物なので、犬が風邪をひいている時に咳と一緒に出やすくなります。
犬の咳がなかなか止まらないのに加えて痰が出てきたら、風邪をひいていると思って病院を受診するようにしましょう。犬の風邪は、早めに対処をしておかないと悪化してしまう可能性が高くなります。病院で適切な処置をしてもらえば悪化する事もないので、痰が出てくる犬の咳には注意してください。
舌の色が紫や白
咳が止まらないのに加えて、舌の色が紫や白となっている場合は気をつけましょう。舌の色が紫や白になっている場合、犬が呼吸困難に陥っていると考えられます。犬の呼吸困難が続くと、息ができずに命が奪われてしまう結果となる為、すぐに病院へ行く事が大切です。夜間の場合も、救急外来を受け付けている動物病院へ行きましょう。放置しておくと、愛犬の命が危なくなります。
運動していないのに咳が出る
犬は、運動をした時に気管や気道に異物が入って咳をする事があります。こうした場合の咳は問題ありませんが、特に運動をしていないのに咳が止まらない状態になったら要注意。犬が寝ているのに咳で目覚めてしまう場合や、咳によって横になれない状態が続いているのであれば、病気による咳の可能性が高くなります。命に関わる病気の可能性もあるので、病院へ行く事が大切です。
犬の咳から疑われる病気
犬の咳から疑われる病気も具体的にチェックしていきましょう。犬の咳は、様々な病気のサインとなっている場合があります。犬の咳が止まらない、他にも異常があるという場合は病気になったと考えて病院を受診するようにしてください。犬の咳について詳しくチェックしておく事で、病気の早期発見にも繋がるので、犬の様子をきちんと見るようにしましょう。
気管虚脱
「ゼーゼー」や「ガーガー」といったように犬の咳が出ている場合は、気管虚脱を疑う必要があります。まるでアヒルの声のような咳になっているのがポイント。気管虚脱とは、気管が扁平化・拡張する事によって呼吸困難に陥る病気です。嘔吐のような症状も出てくるのが特徴。最悪の場合は息ができなくなり、死に至る事もあるのですぐに病院へ行きましょう。
肺炎
肺炎は、犬の咳が止まらないだけでなく、鼻水やくしゃみ、回数の多い呼吸といった症状が見られます。肺炎も重症化すると呼吸困難になり、命の危険を伴う病気なので治療を行うようにしましょう。肺炎は、様々な原因で起こります。細菌やウイルスが原因である事もあれば、誤嚥・誤飲が原因によって起こる事もあります。犬が誤嚥・誤飲をしないように注意を払ってください。
心臓病
犬の咳が止まらないのは、心臓病が原因である場合もあります。犬がかかりやすい心臓病として知られているのが、僧帽弁閉鎖不全症。咳が止まらないだけでなく、犬がすぐに疲れたり、運動をするのを嫌がるといった症状が出てきます。僧帽弁閉鎖不全症が酷くなると肺水腫ができて、呼吸ができなくなるので早めの治療が大切。高齢の小型犬や中型犬がかかりやすいと言われています。
ケンネルコフ
ケンネルコフは、犬がかかる風邪の一種です。免疫力の弱い子犬や高齢犬がかかりやすいと言われているので、普段から体調管理が大切。ケンネルコフになると、咳が止まらないのに加えて、鼻水や発熱、くしゃみといった症状が現れます。軽症であれば1週間程度で治りますが、重症化すると命に関わるので動物病院で治療をしましょう。混合ワクチンなどで予防をする事もできます。
フィラリア症
フィラリア症も犬が気をつけておきたい病気の1つ。フィラリアの虫を持った蚊に刺される事によって、発症します。咳が出て、息が苦しそうになるのが主な症状。運動するのを嫌がったり、むくみが出てきます。また、腹水が溜まってお腹がパンパンになるのも特徴。最悪の場合は失神をして命の危険が及びます。毎年の予防接種で防ぐ事ができるので、きちんと行いましょう。
喘息やアレルギー
犬は、喘息やアレルギーの症状によって咳が止まらない状態になります。こうした喘息やアレルギーは、アレルゲンが原因。アレルゲンとなるような物を取り除く事で、咳を止める事ができます。生活環境や食べ物など、様々な所にアレルゲンは潜んでいるため、まずはアレルゲンの発見に努めましょう。病院で治療を受け、アレルゲンを取り除けば健康的な状態に戻ります。
このように、犬の咳には様々な病気が潜んでいる可能性があります。犬の席を軽く見ていると、取り返しのつかない事になってしまうかもしれないので、しっかりと様子を見てあげてください。特に咳が止まらない場合は、他に異常がないかチェックして、早めに動物病院を受診しましょう。
犬の咳への対処法
続いて、犬の咳の対処法について見ていきましょう。犬の咳が止まらない場合、適切な対処をしておかないと呼吸困難などに繋がってしまう事があります。正しい対処法を把握しておけばいざという時に役立つのではないでしょうか。犬の咳におすすめの対処法をご紹介します。
呼吸を整える
生理的な現象による咳の場合、呼吸を整えるようにするのがおすすめの対処法です。犬の背中をさすり、呼吸を整えるようにしてください。落ち着かせる事によって、咳が止まりやすくなるのでリラックスできるような状態を作りましょう。この対処法によって、多くの咳は止まります。
誤飲の場合は応急処置をする
誤飲した物が柔らかい場合は、口の中に指を入れて気道を開く対処法を取り入れましょう。気道を開いた状態で、そっと誤飲した物を取り出すようにしてください。誤飲した物が硬い場合、小型犬であれば頭を下にした状態で持ち上げ、背中を叩きましょう。持ち上げるのが難しい場合は、横にして助骨を押して取り出す対処法がおすすめです。
咳の様子を観察する
興奮した時に咳が出るのか、1日中咳が出ているのかなど、咳のタイミングをチェックするのも効果的な対処法。咳の様子を観察する事で、病院を受診した時に咳の状態を伝えやすくなります。また、咳以外に下痢や嘔吐などの他の症状がないかも観察しましょう。正確な様子を獣医に伝える事が適切な対処法になります。
医師に見せるための動画を撮る

咳の様子は言葉で説明しにくい事もあるので、動画を撮る対処法を取り入れましょう。犬が咳をした時に動画を撮り、どのような状態で咳をしているのか伝えてください。動画を見る事で、獣医も状況を把握しやすくなります。動画は複数種類撮っておくと、判断の材料として役立つはずです。
なるべく早く受診する

咳の様子を観察し、動画を撮るなどの対処法の後はなるべく早めに受診をしてください。病院の処置法は咳の原因によって異なります。内科治療や外科手術などによって、咳の原因を取り除くのが一般的。受診後は、病院で処方された薬を飲ませ、指示に従って適切な生活環境を整えるようにしてください。
犬の咳に関する動画

最後に、犬の咳に関する動画についてチェックしていきましょう。犬の咳が気になる場合、参考になる動画を見る事で犬がどのような状態にいるのかを把握しやすくなります。犬が起こしやすい咳の動画をご紹介するので、判断材料の1つにしてみてください。
逆くしゃみ
逆くしゃみとは、鼻から空気をたくさん吸い込み、咳のような状態になる事。動画を見るとわかりますが「ガーガー」「フガフガ」といったアヒルやブタの鳴き声のような音が出ます。急いでご飯を食べた場合や、花粉症による物など、鼻くしゃみの原因は様々。中には鼻の腫瘍による逆くしゃみもあるので、注意が必要です。
ケンネルコフ
こちらは、ケンネルコフになった犬が咳をしている動画です。ケンネルコフになると、咳以外にくしゃみや鼻水、発熱も起こるため病院を受診する事が大切。犬の風邪はきちんと治療をすれば治るので、動画をチェックしてケンネルコフの疑いがある場合はすぐに病院へ行きましょう。
心臓病
心臓病による咳は「ガーガー」といったような音が出るのが特徴です。心臓病は見た目には分からない場合も多いので、咳が重要なサイン。もし、犬がこのような咳をするのであればすぐに病院へ行ってください。投薬治療などで症状を抑える事ができます。
犬の咳から病気のサインを見逃さないで
犬の咳は、様々な病気が原因となっている場合があります。生理的な現象であるのか、病気が原因であるのかチェックして、早めに病院へ行く事が大切。犬の咳による病気のサインを見逃さなければ、早期治療によって健康的な状態を取り戻せます。犬の健康は飼い主が守ってあげましょう。
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