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犬の下痢を原因別に解説!危険度が高い状態や病院への持参物もチェック!
犬が下痢を起こしたときの原因や対処法についてまとめました。犬の下痢に血便が混じり、嘔吐を伴う場合は病気である可能性が高くなります。犬の下痢の原因をきちんと明らかにし、病気に適した治療を行うことが大切です。犬の便の様子を見て、下痢の対処をしていきましょう。

目次
犬が下痢をする原因を徹底解説!
犬の便が普段とは異なり、下痢状態になっているときは注意が必要です。便は犬の健康をチェックするヒントにもなるので、下痢には気をつけて様子を見るようにしましょう。下痢の原因を知り、病気になっていないか確認することが大切です。本記事では犬の下痢について詳しくまとめました。下痢になった犬に適切な処置を行えるように、必要な情報を活用してみてください。
危険度が高い状態や対処法もチェック
犬の下痢は、体調によって危険度が高い場合と低い場合があります。どのような状態であるときに危険度が高いのか把握しておけば、犬が下痢を起こしたときも適切に対応することができるようになります。犬の下痢は病気のサインであるかもしれないので、飼い主が日頃から様子を見て健康を守るようにすることが大切です。
下痢を起こした犬には適切な対処をすることが症状改善の近道です。下痢になった犬を病院に連れて行くか、自宅で様子を見ておくべきか悩む飼い主も多いのではないでしょうか。判断を間違うことで、犬に病気のリスクを負わせてしまうと大変です。下痢を起こしたときにどういった対応をすれば良いのか学んでおきましょう。
原因に合わせた対処をすることで、犬の下痢を抑えることができるかもしれません。嘔吐など、下痢以外に症状がないかもきちんとチェックして、犬の体調管理に努めてください。必要な知識を身につけて、犬を守ることが大切です。
まずは便の状態を確認!
犬が下痢を起こしているか否かは、便の様子を見ることで判断できます。健康的な便は、ツヤがありバナナのような形をしていることがほとんどです。また、手でつかめるくらいの硬さであるのも健康的な便の証拠になります。
色は、茶色や黄土色であることが多いです。こうした便が出ているのであれば問題ありません。もし、便の様子が健康的な状態とは違うのであれば、下痢の可能性を疑ってみてください。
便の堅さをチェック
まずは、便の硬さを確認していきます。そもそも、下痢とは便の水分量が増えすぎた状態のことを指します。犬が食べたものは、胃腸で消化され、便として排出されるのが自然な流れです。腸の中では、水分の吸収と分泌を繰り返すことで適切な水分量の便を排出するように調整します。しかし、何らかの原因で腸内の水分バランスが乱れると、水分を多く含んだ下痢が出るのが特徴です。
健康的な便よりも柔らかな状態のことを軟便と呼びます。軟便よりも更に柔らかく泥のような状態のことを泥状便、水分を多く含み水のような状態で出てくるのが水様便とされています。犬が下痢になったら、どのくらいの弁の硬さをなのかを見て、どの便なのかを確認していきましょう。
便の色をチェック
硬さの次は、下痢を起こした便の色も見ていきましょう。白っぽくグレーのような色をした便は白色便です。どろっとした黒い便はタール便と呼ばれるもので、血便の部類に入ります。赤い血が混じっているのも血便の一種である赤便です。
ゼリーのような粘液や血液が混じっている便は血便に含まれ、粘血便とも呼ばれます。このように、犬が下痢を起こしたときの便の色は病気の判断基準にもなるので、見逃さないようにしてください。このように硬さと色を確認した上で動物病院に相談すると、処置がしやすくなります。
犬の下痢のおもな種類
犬の下痢は、主に小腸性下痢と大腸性下痢の2種類に分けることができます。小腸性と大腸性によって下痢の性質が変わってくるので、違いを把握しておくことが大切です。犬がどちらの下痢を患っているのか知ることができれば、対処もしやすくなります。小腸性下痢と大腸性下痢、それぞれの概要や症状についてご紹介するので、参考にしながら愛犬の健康維持に役立てましょう。
量が多くなる「小腸性下痢」
小腸は、摂取した食べ物を消化吸収し、栄養分として体に行き渡らせる働きを持った器官です。小腸性下痢は、その名前の通り小腸に異常をきたした末に起きる下痢のことを指します。一度に出る便の量が多くなるのが小腸性下痢の特徴。回数は普段と変わりません。水様便や軟便、泥便といったさまざまな形状の下痢になる可能性があります。
小腸性下痢によって出血が起きた場合、便は黒っぽい色になります。小腸で血が付着し、排泄されるまでに時間がかかるのが黒っぽくなる原因です。小腸に異常をきたしているため、小腸性下痢が続くと食べ物の消化吸収率が下がります。食事をとっているのに痩せやすくなり、体力不足が起きます。また、嘔吐も伴うと脱水症状が出るので注意が必要です。
小腸性下痢と嘔吐が重なることで重症化し、命に危険が及ぶ場合もあります。下痢だけでなく嘔吐もするようであれば、脱水が起きないようにケアをしていきましょう。動物病院に相談しながら、適切な対応を行うことで犬の命を救えます。
回数が増える「大腸性下痢」
大腸は、体に必要な水分を吸収する役割を持った器官になります。そんな大腸に異常が現れると、大腸性下痢が発症します。一回あたりの便の量は変わらないか少量になるのに加え、排便の頻度が多くなるのが大腸性下痢の特徴です。中には、排便のポーズを見せても排便ができないパターンもあります。これは「しぶり」と呼ばれ、排便の兆候があるにも関わらず便が出ない状態です。
大腸は排便部分からの距離が近いので、大腸内で出血があった場合は赤い血が混じった便が出ます。また、軟便になることが多く、ゼリー状の粘膜が付着する事例がよくあります。大腸は水分の吸収を行う器官のため、大腸性下痢になっても食べ物の消化吸収率に変わりありません。小腸性下痢とは異なり、発症しても食欲があれば体重の現象は見られないことがほとんどです。
犬が下痢をする原因
犬の下痢を防ぐためには、原因について知ることも大切です。どういった原因によって犬が下痢になるのか、代表的な例を見ていきましょう。原因を把握していれば、それを取り除くことで犬が下痢を起こすのを回避できるかもしれません。犬は、日常生活の何気ないことでも下痢をしてしまう場合があります。飼い主が気をつけて、下痢の原因を起こさないようにしてください。
食べ物の変化
普段あげているドッグフードから違う種類のドッグフードに切り替えたことが原因となり、下痢が起きる場合があります。以前とは異なる栄養の消化吸収が必要となったため、腸内で異変が起きて下痢になったと考えられます。
食べ物の変化による下痢の危険性は高くなく、元のフードに戻せば治ることが多いです。ドライフードからウェットフードへの切り替えや、市販品から手作りフードへの切り替え時には、下痢が起きる可能性が高くなるので気をつけましょう。
犬が新しいドッグフードに対してアレルギー反応を起こし、下痢になっていることも考えられます。穀物アレルギーなど、犬は先天的にアレルギーを持って生まれている場合もあります。もし、下痢以外に目の赤みや腫れなどのアレルギー症状が見られる場合は動物病院で適切なアレルギー治療を行いましょう。
人間のご飯を犬に与えるのも、下痢の原因になります。犬が人間のご飯を欲しがるのはよくあることですが、犬が食べると有毒な食べ物もあるので、与えないようにしてください。おやつやご飯の量が急激に多くなるのも下痢の原因になり得ます。犬のご飯やおやつは、毎日決まった量だけ与えるようにすることが大切です。
生活環境の変化等によるストレス
犬は、大きなストレスを感じると下痢を起こす場合があります。犬が下痢を起こす前に、生活環境などの変化があったときは、それが原因となっているかもしれません。もし、引っ越し直後に犬が下痢になったら精神面のケアをすることも大切です。犬が安心して新しい場所でも過ごせるように、以前から使用していたベッドや毛布を置くなど、工夫してあげてください。
赤ちゃんなど、新しい家族が加わったときにも犬はストレスを感じることがあります。飼い主が赤ちゃんの方を可愛がるようになったことで「家族の中で自分の優先順位が下がってしまった」と犬がストレスに感じ、下痢が起きるかもしれません。犬は集団行動をする動物なので、家族内の変化は敏感に察知します。
ストレスによる下痢は危険度は高くありません。精神的なストレスがなくなれば、下痢も治ります。気になるときは動物病院を受診し、犬に病気の兆候がないのであれば精神面のケアをきちんと行いましょう。普段の犬の生活を振り返り、何かしらのストレスを感じていないか確認することが大切です。犬がリラックスして過ごせるようにしてください。
ウイルスの感染や病気
最も危険度が高い下痢が、ウイルスの感染や病気です。犬が寄生虫やウイルスに感染した場合、目に見える症状として下痢が起きることが多くあります。腸内の腫瘍を始めとした病気も下痢の原因となるため、注意が必要。病気やウイルス感染による下痢はすぐに治療をする必要があります。下痢のほかに症状が見られたら、動物病院を受診しましょう。
食中毒や、異物の誤飲によっても下痢が起きることがあります。こうした原因も危険性の高い下痢となるため、早めの処置が必要です。食中毒は、人間の食べ物を与えたときに起こる場合もあるので気をつけてください。玉ねぎを始めとしたネギ類は特に注意です。また、おもちゃなどを誤飲してしまう可能性も考えられます。誤飲しないサイズのおもちゃを与えることが大切です。
注意すべき犬の下痢を見分ける方法
犬が下痢を起こしたときに、動物病院に連れて行くか否か悩む方も多いのではないでしょうか。そのときの判断材料にするためのポイントについてまとめました。危険度の低い下痢であれば無理に動物病院に連れて行く必要はありませんが、危険度が高ければ早めの治療が必要です。犬に適切な処置ができるように、判断をしていきましょう。
【危険度低】元気で食欲がある
下痢を起こしても、犬が元気で食欲があるなら危険度の低い下痢であると考えられます。下痢以外に異常が見られないなら、2〜3日は様子をみましょう。フードの変化やストレスによる下痢は、体が元気である状態であることが多いです。フードを元に戻したり、犬のストレスの原因になるものを取り除いてください。体を動かし過ぎず、安静に過ごさせることが大切です。
様子を見る場合は、フードを減らすのも効果的です。胃腸を休めることで、下痢が改善するかもしれません。ただし、飼い主の独断で下痢止めを与えるのはNGです。投薬は獣医師の指示に従って行うようにしてください。
【危険度高】嘔吐・出血等がある
嘔吐や出血といった下痢以外の症状がみられたら、動物病院へ行くようにしましょう。食欲がなく、元気が出ないときは病気による下痢である可能性が考えられます。嘔吐が続くと、脱水症状になりやすくなるため適切な治療が必要です。
便に含まれている血が鮮血である場合は問題がないことも多いですが、黒っぽい血便には注意が必要です。胃潰瘍を始めとした胃の異変や小腸が傷ついているときは、黒っぽい血便が出やすくなります。早めに治療を行うことで、命の危険から救うことができます。犬の便の様子も把握しておきましょう。
危険度が高い犬の下痢への対処
嘔吐など、他にも症状が見られる場合は危険度の高い下痢である可能性があります。そのような場合に行うべき対処法についてまとめました。犬の健康を取り戻すことができるように、飼い主は最善を尽くすようにしてください。
便を採取して病院へ

下痢の治療には、採取した便が有用です。嘔吐を伴う下痢を発症したときは、便を採取して病院へ行ってください。食欲がない、嘔吐をしているなど、下痢以外の犬の状態を伝えることも治療に役立ちます。犬の様子をよく観察しましょう。
病院では原因に応じて治療を行う

犬の下痢の治療法は、原因によって異なります。寄生虫が原因の場合は駆虫薬を使用するのが一般的です。アレルギーが原因なら、低アレルゲンの療法食を勧められることがあります。また、腸内に腫瘍があるときは緊急手術を行うこともあり得ることを考慮に入れましょう。基本的には獣医師の指示に従ってください。
おなかが弱い犬におすすめのフード
下痢は、犬に合わないドッグフードを取り入れることで起こることがあります。おなかが弱い犬には、適したドッグフードを与えるのも下痢を防ぐためには効果的です。おすすめのドッグフードをご紹介するので、参考にしてみてください。
ワイソン/ソイノゴン
乳酸菌を始めとした善玉菌を含んだドッグフードです。腸内環境を整え、下痢を防ぎます。5層構造のニュートリパックにより、ドッグフードの新鮮な状態をたも得るのも特徴。独自開発した酸化防止技術により、生きた栄養を摂取しやすくなっています。
アニモンダ/インテグラプロテクト
繊維質や脂肪分を少なくすることで、胃腸への負担を軽減しています。消化しやすく高品質な七面鳥を使用し、健康的な体作りに役立つタンパク質の摂取が可能です。米も配合されているため、エネルギー源も補えます。嗜好性が高く、食が細い犬も食べやすいのが嬉しいポイント。
フォルツァ10/インテスティナルアクティブ
乳酸菌と、善玉菌の餌となるオリゴ糖を配合した、胃腸が弱い犬のためのドッグフードです。下痢だけでなく、便秘を始めとした胃腸の異変を起こしやすい犬におすすめ。低脂肪なのでダイエット中の犬にも最適なドッグフードになります。
便で犬の健康状態をチェックしよう
便は、犬の健康を知るためのバロメーターになります。嘔吐など、他の症状を伴う場合は病気である可能性が高いため、適切な治療が必要です。日々の便の様子を注意深くチェックして、異常が見られたら動物病院を受診するようにしてください。
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